神生児
何年か前に母乳関係の学会に行ったときに母乳派の中でも小児科界でも高名なとても偉い小児科医が講演で「新生児と書くから『赤ちゃんは何もわかってない』と思うのです。❝神生児❞と書くべきです」というようなことをおっしゃっていました。
その講演会だったと思いますが、哲学科の先生も「人間は内に神を内在している。我が子に内在する神様に母乳というお供えをしている」とお話をされました。
私も同感です。
胎児の頃から子供は母の体を案じてくれます。それは産科医の池川明先生の御著書を読むとよくわかります。お産の介助をしていて、出口のところまで来ているのにお母さんのお尻の方向に顔を向けたままちょっとお休みする子がいます。私はお産の介助をしながら「ねえねえ、あなたはどっちを向きたいの?」と赤ちゃんに声をかけていました。
たぶんそばにいるドクターや看護スタッフは初めのうちは「何言ってるの、この人!」と思ったことでしょう。でもそういうと赤ちゃんが向きたい方向に顔を向けます。ちゃ~んと赤ちゃんは答えてくれるのです。
母乳のことでも書きましたが、母乳関係のホルモン分泌が活発になることも赤ちゃんは知っていておかあさんが授乳するように泣いて授乳を促しますね。そして母乳の分泌を良くします。
私は子供からいろいろなことを学ばせてもらい、たくさんの無償の愛をもらったと思います。しかもこれは現在進行形です。
助産師を生業としていると赤やんからいろいろと教わることが多いと思います。
そして「神生児」がふさわしいと思うのは男や女を”父親”、”母親”になるチャンスをくれるからです。
それから今年亡くなった産科医の吉村先生がよくおっしゃっていたこと、
「女はお産をしたら菩薩になって生まれ変わるんだ」
そう 私たち女は子供に菩薩さまにしていただけるのです。
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